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TREK AMERICA



30代の頃、派遣事務の仕事の切れ目に

もうずっと行っていなかった海外旅行をしようと

旅行の計画を練った


「そうだ!私、死ぬまでに一度グランドキャニオンが見たいと思っていたんだ!」

と思い出し地球の歩き方アメリカ版を見ていたら

ページの広告欄にトレックアメリカが載っていた


早速資料を取寄せた

色々なツアーの中から

3週間のアメリカ横断ツアーを選んだ


18歳から38歳までの若者向け多国籍ツアー

基本テント泊で食事は当番制で自分達で作り

13人乗りのミニバンで要所を巡りながら旅をする


今思えば全く向いていない内容だけど

当初は低予算で色々巡れるし楽しそう!と

楽観的だった


LAのホテルに集合してメンバーと会って

ツアーリーダーに従ってゴールのニューヨークまで旅をする


メンバーの自己紹介を聞くと

イギリス、オーストラリア、スコットランド

あれ。皆、英語が母国語じゃぁないか!

東洋人は私一人

男性、女性が半分づつ位で私が一番年長者だけど一番頼りない

英語話せない

ネイティブの会話なんて何にもわからない

あれ、私キャンプも好きじゃぁないよね

コミュニケーション能力高くないよね

あれ、何でこれに来ることにしたんだろう???

と、最初の1週間は空を見上げては

あの飛行機に乗って日本に帰りたい…と思っていた


それまでは必死に皆の会話を聞いて

輪に加わろう!と旅行を楽しむより

人と合わす事に必死になっていたけれど

参加者が皆それぞれ勝手な事を言いつつ

意見を交わして民主的にまとまっている姿を見ている内に

自分は会話に入らなくても良い

仲良くしに来たのではなく

旅を楽しみに来たのではないか!と

開き直ってからは一切喋らず

自由行動は自分一人で行動した


海外の方達はそこを無茶苦茶尊重してくれた


「折角一緒のタイミングで来たんだから仲良くやっていこうよ!」

なんて言う人は一人もなく

私のスタンスを尊重してくれた

困った時には助けてくれた

一緒に行動したい時はスンナリ受け入れてくれた

アイデアを褒めてくれた事もあった


本当に居心地の良い素晴らしいメンバーだった


旅も残すところあと数日となった晩

焚き火を囲みながらリーダーが皆一人づつに感想を聞いた

私の番になった

感謝を伝えたい想いはあった

当たり障りのない言葉位ならば言えただろうけれど

自分の気持ちをちゃんと伝えられる英語力はなかった

そこで出てきたのは

「Nothing」

たったそれだけだった


残念だ、と言う風だったけれど

やはりそこでもお節介を焼く人はいなかった


あの時恥をかく勇気があれば良かったな

下手な英語を笑ったりする人はあそこにはいなかったのにな

一生懸命伝える努力をしたら良かった

残念だったな


人との距離感が掴めなくて苦労し続けている自分ですが

あの距離感は私が最も心地良く感じる

人との距離なのかもしれないな


個人のスタンスを尊重して尊重されて

困った時には助けて助けられて

一緒に過ごしたい時は仲間に入れて入れられて

お節介は焼かず焼かれない

言葉を交わす事は必要不可欠なものではない


あの旅をまた体験したいとは決して思わないけれど

あの旅を体験出来て本当に良かった


2020年に閉業してしまったと知った

#TREKAMERICA


https://youtu.be/qCzJr6oIXvg



良い旅をさせてもらった


久しぶりに思い出して宝を見つけた気分



#人との距離感

#個人を尊重

#困った時だけ助け合う

#お節介は焼かない

#旅行は当たり前を壊す

#ヒーリングライト








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