背中にお家を背負って



2011年イタリアモザイク旅の帰りの独り旅で

ギリシャを訪れていた時のこと


一人の男性が話しかけてきた

「そのサングラス格好良いね!」


警戒しつつ

「ありがとう!」と答えそのまま少し英語で会話した


その当時ギリシャは財政破綻して経済が酷い状況だった


彼はヨーロッパのどこかの国から仕事を求めてギリシャへ来たようだったけれど

酷い状況でお仕事も見つからず住む場所もないようだった


そんな話を聞くと

お金を欲しがるのかな

サングラスくれって言うのかなと少し不安になった


外見は綺麗になっていて

とてもそんな状況の方には見えなかった


言葉では「最悪だ!最悪だ!」と言っていたけれど

悲壮感は特になく軽快な雰囲気だった


私は彼に「そんな状況なのに身綺麗になっているね!」と言うと

彼は自分の小さいリュックを指差して

「俺のお家がここにあるからね」

と軽やかに言い放った


大陸の方の大らかさというのかしら


彼からは惨めな雰囲気は一切感じられなかった

物欲しそうな雰囲気すらなかった


そのまま何を求められることなく

お別れした


時折あの場面を思い出す


リュックひとつ分の荷物で軽やかに生きられるんだな

惨めになるか否かはその人次第なんだ

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