メダカのいじめ

「観察する」練習でひと月程前からメダカを飼い出した
昨年の時は過干渉をしてしまったので
それだけはしないよう心がけて…
白系が2匹
銀色系が3匹
赤系が5匹
黒が1匹
女の子6匹
男の子5匹
最初は小さな入れ物に入っていた
大きなプラスチックの睡蓮鉢に入れ替えた
隠れる大きめの石や小石を入れ
葉っぱも浮かべた
2〜3日すると大きなオスが目に見えて威張り出した
ひときわ小さなオスがいつも隠れるようになった
器の底の石の間に入り込んで餌の時にも姿を見る事がなかった
その内に他のメダカにも追い回されるようになり
たまに見る姿は幽霊のように色が悪く痩せていた
「いじめられっ子」と「いじめっ子」
人間の世界だけでなくメダカの世界にもあるんだな
何だか胸が痛い
ある日いじめられっ子(以後のびちゃんと記載)の尻尾に
わたのようなものがついていた
調べると水カビ病と言うものだった
飼育水の中に常に存在する菌で
外傷がなく健康であればその病気になることはないようだ
他のメダカの事も考えて隔離する事にした
のびちゃんはとても臆病な性格のようで
小さな容器に1匹になっても底で隠れていた
安心すると水面に浮かんで日光を浴びていた
メダカの治療は無理だから見守るだけした
三日程で死んでしまった
女の子6匹男の子4匹
春は繁殖の季節だからオスは常にアグレッシブにメスにアピールをする
手当たり次第に!
小さなオスがまた1匹いじめにあいだした
姿をあまり見る事がなくなり餌の時にも見えない
何にもしなければのびちゃんみたいになる
どうしたものか
魚は自然界では仲間をいじめたりしないようだ
飼育下の割と広いスペースに入れた時に
縄張りを主張したり仲間をいじめたりするものなのだそうだ
強いもの、弱いものを隔離しても
また別の強いもの、弱いものが出てくるだけ
よって隠れる場所、避難出来る場所を沢山用意してあげる事
とあったので少し隠れ場所を増やしてみた
いじめられっ子が水面に出てくるようになった
餌も食べるようになってメスにもアピール出来るようになった
イジメがなくなる訳ではないけれど
やられたら素早く逃げて、隠れて、また戻ってくる
体が小さくても勇気を出して反抗すればそこまでひどくいじめられない
いじめっ子に屈服してしまうと他の子にもいじめられる
いじめっ子、いじめられっ子を隔離しても意味がない
保護する者は過干渉でも静観でも事態が悪化する
何より大切なのはいつでも逃げられる隠れ場所を作る事
これはそのまま人間の世界に当てはまる!と思った
自然な生き方から離れてしまった人間は
飼育下のメダカと同じ
誰が悪いと言うのではなく
小さい世界に押し込められたらそうなって当たり前なんだ
メダカを押し込めてしまっている保護者の私は
なるべく皆が快適であるようにしたいなぁ